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インターネットサービス向けサーバプラットフォーム 導入事例KDDI株式会社様

DIONのホームページサービスを支える大規模・高信頼のWebサーバプラットフォームを構築

KDDI株式会社が運営する「DION」は、284万8000人(2005年12月現在)の加入者数を誇る、国内有数のインターネット・サービス・プロバイダーです。


DIONのサービスを支える
多摩ネットワークセンター

サービス内容もメールからブログまで多岐に渡り、その中でホームページサービスは、DIONが提供する掲示板やチャットなどのCGI(Common Gateway Interface)が好評を博しています。

2005年9月、KDDIではホームページサービスの強化とシステム基盤の強化を目的に、大規模・高信頼のWebサーバシステムを構築しました。今回の構築では、KDDIと三菱電機株式会社、三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(MDIS)が培ってきたノウハウ、最新技術が導入され、高集積かつ高信頼なシステムを構築するとともに、アクセス集中時の独自の帯域制御などで、DION加入者のさらなる満足度向上を目指しています。

このWebサーバシステムでは、日本ヒューレット・パッカード株式会社(HP)のブレードサーバソリューションであるHP BladeSystemとレッドハット株式会社のRed Hat Enterprise Linuxで基盤を統一し、クラスタリング ソフトウェアとしてHP Serviceguard for Linuxを使用した二重系サーバ構成としました。Webサーバソフトウェアは住商情報システム株式会社が提供するZEUS Web Serverを採用しました。

サービス向上と運用コスト抑制を目指し最新のシステム構築技術を導入

KDDIが運営するインターネット・サービス・プロバイダー「DION」は、多彩で充実したサービスの提供により、加入者の好評を得ています。とくにホームページ作成・公開に関しては、誰でも簡単にホームページが作れるサービスや各種CGIの提供など充実しています。

このたび、KDDIではDIONのサービスのさらなる向上とシステム基盤の強化などを目的として、Webサーバシステムの刷新に取り組みました。

「システムの構築にあたっては、DIONのサービス向上を目指すとともに、運用コストを抑制するため、最新技術を積極的に導入する方針で取り組みました」と、プラットフォーム開発本部 FMCプラットフォーム開発部 課長補佐 大桃 辰也氏は今回のシステムのコンセプトを語ります。

導入が具体化したのは、2004年12月のことです。システム全体のインテグレーションは、コンペティションの結果、三菱電機、MDISに決定しました。

「これまでの実績や提案内容、コスト等を総合的に検討して決めました。三菱電機にはKDDIのネットワークオペレーションセンター(NOC)のシステム構築で培った運用ノウハウなどがあり、KDDIが抱えていた技術面・運用面での問題に対して、様々な解決策を提案してくれた点も大きかったです」と大桃氏は語ります。


プラットフォーム開発本部
FMCプラットフォーム開発部
課長補佐 大桃 辰也氏


プラットフォーム開発本部
FMCプラットフォーム開発部
課長補佐 杉田 洋介氏


プラットフォーム開発本部
FMCプラットフォーム開発部
太田 由香氏

H/W冗長化をブレードサーバで実現し高可用なシステムを構築

DIONのWebサーバシステムは、1ドメインあたり数十台のマシンで構成されています。

今回の構築で焦点となったのは、集積度が高く運用コストの低いブレードサーバの導入です。大桃氏は次のように導入メリットを語ります。

「ブレードサーバを今回新たに導入することにより運用コストを抑えるだけでなく、サービス拡充をタイムリーに展開できる基盤づくりもできました」

さらにKDDIではサーバのクラスタ化に留まらず、内蔵HDDやネットワークインタフェース、L2スイッチ装置など多岐に渡るハードウェア冗長化を、緻密なVLAN(Virtual LAN)設計のもと、ブレードサーバで構築することにより、設置スペースは従来の半分以下にしながら高可用なシステムを実現しました。


動的な帯域制御により均質なWWWサービスを維持

独自の帯域制御と運用監視で安定したサービスと管理負荷の軽減を両立


今回導入された
HP ProLiantブレードサーバ
ホームページサービスで要求される課題の一つに、負荷集中の問題があります。DIONでは、特定のWebサイトに過度のアクセスが集中した場合、負荷の分散処理を行い、ホームページサービス利用者が、常時同じ状態で情報発信できることをポリシーとしています。

今回の新システムでは、高負荷URLへのリクエストだけを帯域制限サーバに分散する、動的なロードバランシングルール最適化の仕組みを実現し、パフォーマンス低下に関する問題を解決しました。これはKDDIが交換機による固定電話網で長年培ったサービス運営ノウハウを、サーバシステム上で具現化したものです。

これまでも国際通信キャリアとして長年ネットワークインフラを運営してきたKDDIでは、DIONのサービス設備についても、NOCにおいて24時間365日の有人監視を行っています。DIONの運用支援・監視機能は、NOC運用員の負担を軽減し、問題発生時には的確な対処が行えるように、HP OpenView/Network Node Managerなどを駆使して、稼働統計分析により常に最適化が図られています。

周到な準備・検証で信頼性の高いZEUS Web Serverへの移行を実現

KDDIでは、性能や安定性、運用の統一性を総合的に評価した結果、システム更改時にWebサーバソフトウェアを従来のApacheからZEUS Web Serverに移行しました。その理由について、同部課長補佐の杉田洋介氏は次のように語ります。

「ハードウェア、ソフトウェアともに、選択にあたっては『豊富な実績があり信頼性も高いもの』を第一に考えています。Webサーバソフトウェアは、高レスポンス、高セキュリティ、そして高い安定性を突き詰めていった結果、ZEUS Web Serverへの移行を決めました」

Webサーバソフトウェアの変更は、加入者のWWWページ公開に影響を及ぼさないように、慎重に準備が進められました。

「ApacheとZEUS Web Serverでは、同一名称のインタフェースやパラメータがサポートされているように見えても、細かな動作が異なっていることもあります。OSとWebサーバを変更するため、WebサーバがWebブラウザからの要求に応じて、プログラムを起動するための仕組みであるCGIもすべて書き換えることになりました。 また、Webサーバの動作をディレクトリ単位で制御するためのhtaccessファイルなどの設定パラメータについては、机上の仕様比較だけでなく実機上での試験・検証を重ね、動作が完全に同一になるまでチューニングを重ねています。一つひとつのパラメータの挙動を細かいところまで検証しながら進めていくので、時間も手間もかかりました。それでも、KDDIと三菱電機、MDISが一体となってApacheとZEUS Web Serverの動作の相違を詳細に調べ尽くし、大きな不具合もなく進めることができました」と、同部の太田由香氏は当時を振り返ります。

このような地道な努力の積み重ねによって、ユーザにシステムの変更を感じさせない自然な移行を実現させたのです。

先駆的なシステム基盤から新しいサービス創造を目指す

同部では今後、ブレードサーバを核とした先駆的なシステム基盤の活用法を追求していく方針です。

「増設が簡単で構想をすぐさま実機でのサービスに移せるブレード技術が、DIONのサービス開発に柔軟さとスピードをもたらすと確信しています。サービス品質を高め、よりよいものを提供することが私たちFMCプラットフォーム開発部の務めです。これまでに培ってきたノウハウと最新のテクノロジーを融合させながら、先進的なサービスを提供していきたいですね」と大桃氏は語ります。

「Designing The Future」 KDDIの企業スローガンそのままに、DIONのサービスは未来に向けてさらに加速していきます。

お問い合わせ
お問い合わせの受付は、三菱電機株式会社のご相談受付システムを利用しています。

KDDI株式会社:
http://www.kddi.com/

DIONについて:
インターネット接続サービス「DION」は、2007年9月27日から、ブランド名が「au one net」に変わりました。
http://auone.jp/

この記事について:
この記事は、情報誌「MELTOPIA」2006年4月号(No.115)に掲載されたものを転載しました。

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