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事例

三菱統合物流情報システム Dr.Logis 導入事例三菱樹脂株式会社様

配送・積載処理の最適化を図る配車計画システムの構築により、
業務の効率化とコスト&CO2 削減を実現

三菱樹脂株式会社は、プラスチック素材メーカーのリーディングカンパニーとして、包装用フィルムからエレクトロニクス材料、建設関連資材まで、暮らしと産業に欠かせない製品を提供しています。

様々な製造品目を扱う同社では、トラック台数と物流CO2 の削減を目指し、手作業で行っていた配車計画を、三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(MDIS)の統合物流情報システム「Dr.Logis(ドクターロジス)」を導入し、システム化。配送・積載処理の最適化を図ったシステムにより、業務の効率化、コスト&CO2の削減、さらに顧客満足度の向上を実現しています。

配送業務の効率化に不可欠な物流情報システムの刷新

三菱ケミカルホールディングスの一翼を担う三菱樹脂株式会社は、2008年4月1日に三菱化学ポリエステルフィルム、三菱化学産資、三菱化学MKVの3社と、三菱化学の機能材料事業を統合し、新生「三菱樹脂」としてスタートを切りました。現在はCSR経営を理念に掲げ、事業を展開しています。SCM推進部 SC革新グループ グループマネージャーの五十君猛氏は次のように語ります。

「事業統合による効果を最大化するため、2008年5月にシナジー創出プロジェクトを発足しました。物流やITシステムの統合もその1つです。CSR活動の一環として物流のCO2排出削減にも積極的に取り組み、改正省エネ法の目標であるエネルギー消費原単位『年平均1%低減』を目標としました」

三菱樹脂では、統合以前から「年間約2億円規模の物流効率化」をミッションに掲げ、継続的に物流コストの削減に取り組むなか、2005年度から配送業務のさらなる効率化に着手しました。

「当社では、配送当日の昼12 時まで注文を受け付け、翌日の午前中に商品をお届けする体制が一般的ですが、なかには朝一番に届けてほしいというお客様からのリクエストもあります。その結果、多品種・小ロット化の商品が増加するなか、積載効率が低下し、物流コストが上昇してきました。こうした状況において、サービスレベルを維持・向上しながら、いかにして配送を効率化して、コスト削減を実現するかが課題でした」と五十君氏は語ります。

また、同社の製品は、小さな箱詰製品から大型のパイプ製品(管材)まで、形状もサイズも多岐に渡るため、積み合わせに工夫が必要です。

「出荷伝票をベースにした配車計画は、配車スタッフが長年の経験から様々なノウハウを蓄積してきたことから、担当者に依存する傾向にありました。そのため、ノウハウが継承されにくいという課題もあり、システム導入による標準化は不可欠でした」(五十君氏)


SCM推進部 SC革新グループ
グループマネージャー
五十君 猛氏


SCM推進部 SC革新グループ
担当課長
宮本 裕嗣氏

物流業務に精通したノウハウ、的確な提案力、SI力を重視

システムの選定に際しては、複数の配車計画システムを検討し、MDISの「Dr.Logis」に決定しました。開発実務を担当したSCM推進部 SC革新グループ 担当課長の宮本裕嗣氏は次のように語ります。

「決め手となったのが、MDISの物流業務に精通したノウハウとシステム化に導くSI力、『Dr.Logis』の柔軟な拡張性です。特に当社が独自に必要とする『積み付け判定ロジック』『トラック便の自動判定』についての提案力・対応力が優れていました」

中核工場である長浜工場は、多くの製造品目を扱い、様々な形状の製品を出荷します。しかも顧客からの配送依頼は、配送当日が約7割で、そのうち3割は締めのわずか1時間前に寄せられます。直前のオーダーが多く、五月雨式に入る配送依頼に対して、随時修正しながらトラックを確保していかなければなりません。また、配送時間などを考慮して最適な配車計画を短時間で作成する必要があります。

「システム化するにあたり、MDISは私どものニーズを踏まえ、的確な解決方法を提案いただきました。こうした打ち合わせを重ねることで今回のシステム構築で必要な機能を見極めていきました。特に、経営と現場の両面から求められるシステム要件を各部門と調整してシステム化していくうえで、MDISのサポートが大きかった」と宮本氏は評価します。

業務効率化、サービス向上を踏まえ、年間約1,300台のトラックを削減

新しい配車計画システムは、2006年10月から本稼働がスタートしました。導入効果について、五十君氏は「1日5~6台のトラックが削減できました。つまり月換算で110台前後、年間約1,300台のトラック削減は、コストの観点からも非常に大きな効果です。プロジェクトの目標が年間900台の削減でしたので、目標比150%を達成しました」と語ります。

このことは物流のCO2排出削減にもつながり、環境負荷低減にも貢献しています。「改正省エネ法の年平均1%以上の削減目標がクリアできた」と五十君氏は語ります。

また、業務の標準化によって、配車計画を短時間で、より正確にできるようになりました。

「個人のノウハウ・スキルに依存する部分が減ったことで、配車計画がよりスムーズに進められるようになりました」(宮本氏)

同社では、一定量に満たない荷物は「路線便」と呼ばれる複数の荷主の荷物を混載する外部の運送業者に委託し、それを越す荷物は同社専用のトラックによる「貸切便」を使用しています。従来は受注伝票を扱う営業スタッフが伝票を蓄積し、複数の荷物を組み合わせ、一定量を超えたものは「貸切便」として、それ以外は「路線便」に回す判断業務を行っていました。

「この判定業務をシステム化したことにより、営業スタッフの負荷を軽減し、これまで以上に営業力強化に注力できるようになりました」(五十君氏)

また、お客様からのお届け希望に、より柔軟に対応できる「貸切便」で扱う伝票が増えました。「より多くの荷物を貸切便に切り替えることで、お客様のご要望に応えながら、より安全に安定した配送を実現しています」(宮本氏)

さらに、五十君氏は「従来までは後処理の運賃計算のために、基幹システムに運賃データを手動で入力していましたが、配車計画システムにより運賃データが自動作成され、運賃計算の業務も大幅に効率化されました。その他、帳票類の削減によるコストダウン効果も生まれています」と効果を語ります。

物流最適化に向け、さらなる効率化を推進

三菱樹脂は、中核拠点である長浜工場の配送業務をシステム化したことにより、コスト削減、業務の効率化・標準化、環境負荷低減、さらに顧客満足度の向上を実現しました。

「今回の配車計画システムの構築によって、トラック台数をはじめとしたコスト削減、環境負荷低減など当初の目標を超える成果を挙げることができました。長浜工場で実現した出荷データの処理機能などは、配送業務の効率化として他の工場への展開が期待されており、今後もMDISをパートナーに配送業務のさらなる効率化を推進していきたい」と五十君氏は語ります。

三菱樹脂は、最先端の材料開発を通してプラスチックや高機能繊維が持つ無限の可能性を追求し、より豊かな社会作りに貢献するために、これからもチャレンジを続けていきます。

三菱樹脂株式会社:
http://www.mpi.co.jp/

この記事について:
この記事は、情報誌「MELTOPIA」2009年6月号(No.147)に掲載されたものを転載しました。

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