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事例

三菱図書館システム MELIL 導入事例中野区立図書館・株式会社ヴィアックス様

実績ある図書館システムを採用し利用者向けサービスの強化を図り、区民を中心とした利用者の満足度向上を推進

首都圏を中心に67館の図書館業務を受託している株式会社ヴィアックスは、2013年より中央図書館を含む全8館の管理運営業務全般を担っています。このたび、2003年に導入した図書館システムを更改するにあたり、引き続き三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(MDIS)の三菱図書館システム「MELIL(メリル)」を導入。リライト式利用者カードへの変更、ホームページのリニューアル、障害者向けの予約機能、未所蔵本のウェブ予約など、様々な機能を追加し、ユーザーの利便性を向上させるとともに、管理業務を効率化させました。

業務委託を受けた区立図書館のサービス強化に向けてシステムを更改

2003年の地方自治法の改正で図書館の「指定管理者制度」が始まり、多くの事業者が管理業務に参入しています。広告事業などを手がけるヴィアックスも、2002年に図書館事業に参入。図書館の管理業務を手がける事業者として、2015年4月現在、東京都内を中心に13区7市の合計67館の管理業務を手がけています。中野区立図書館には、2004年度に地域館の管理者として参画し、2013年度からは「指定管理者」として、全8館の運営を行っています。

ヴィアックスは中野区立図書館において、資料の貸出・返却、専門的なレファレンスサービス、児童行事、講演会や映画会などの企画事業や各種展示から施設管理まで様々な業務を行っています。中央図書館の一般サービス担当 水野秀信氏は「中野区では各地域館が芸術、健康といった各館の個性を定め企画展示を行っています。中央図書館は「ワークライフ支援」をテーマに、仕事と生活を両立する手助けとなる資料を揃えたり、パスファインダー(調べ物の手引書)を作成・提供しながら、区民が興味を持った資料を探しやすくする取り組みを進めてきました」と説明します。

図書館業務を管理するシステムは、2003年に従来機種にリプレースし、ハードウエア更新を重ねてきましたが、さらなるサービス向上のために、2013年の年末からシステムの刷新について検討を開始しました。中央図書館長の加藤慎一氏は「リプレースを通して業務内容全般を精査するとともに中野区立図書館に必要なサービスを検討して、利用者サービスのさらなる向上と、効率的な業務運営の実現を目指しました」とリプレースの狙いを語ります。


中野区立中央図書館
中央図書館長
加藤 慎一 氏


中野区立中央図書館
水野 秀信 氏


中野区立中央図書館
井上 秀俊 氏


株式会社ヴィアックス
管理本部 システム統括部
主任
図書館システム担当
森本 智之 氏

図書館業務への深い理解と的確なシステム提案力を評価

今回のシステムリプレースに関し、図書館業務を所管する中野区教育委員会事務局より公募型プロポーザルを実施するよう指示がありました。そこでヴィアックスは、教育委員会との協議・承認を経て、従来のバーコード式利用者カードを貸出状況が記録できるリライト式カードと非接触型ICカードや携帯電話、スマートフォンなどに対応させること、ウェブの予約機能に中野区では所蔵していない資料の資料検索機能を追加すること、障害者予約機能や、区民団体向けの貸出予約機能を追加することなど、新システムの強化ポイントをリストアップしました。

そして、仕様書の要件に合ったシステムを提案したベンダー2社の中からMDISを採択し、三菱図書館システム「MELIL」を導入することを決定しました。その理由について、ヴィアックス 管理本部 システム統括部 主任の森本智之氏は次のように語ります。

「プロポーザル審査員の採点結果を見ると、MDISは図書館システムを長年提供しているだけでなく、中野区の図書館運営に対する理解度が高く、今回追加する新しい機能への要望に対しても的確な提案がなされました」

導入プロジェクトは2014年4月にスタートし、仕様の詳細打ち合わせを経て6月からシステム構築に着手。11月にテスト稼働を行い、12月から全館で新システムの稼働を開始しました。


システム構成イメージ
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中野区独自のサービス強化により満足度が向上し貸出冊数が増加

中野区立図書館では、新システムの稼働に合わせて、本の貸出冊数の上限を従来の10冊から15冊に変更。ウェブページもリニューアルし、未所蔵図書や資料の検索と予約、上下巻など分巻された資料のセット予約の機能を追加しました。また、ヴィアックスの図書館資料検索用アプリの提供を受け、本や資料を探す検索機能として「ディスカバリーサービス」を新たに追加し、図書館資料に加えて外部データベースの電子書籍や学術論文の横断検索が、図書館ホームページからできるようになりました。

館内設備については、館内での調べものをより多くの利用者ができるように、これまで中央図書館のみだった利用者向けのインターネット接続可能な端末(インターネット端末)を7つの地域館にも1台ずつ設置。中央図書館では、インターネット端末の利用予約の手続きを、窓口での人員対応から予約端末によるセルフ予約に変更しています。中央図書館の井上秀俊氏は「インターネット端末の利用予約をシステム化することで、利用者の負担が減り、混雑時の順番待ちが改善されました。加えて、図書館職員の窓口対応にかかる負荷も軽減されています」と語ります。さらに、窓口の図書館スタッフが、手元で検索して調べられるようにカウンターにもインターネット接続用のタブレット端末を新たに配置しています。

中央図書館における閉架書庫の貸出請求についても、従来は利用者から渡された紙をもとにスタッフが書庫で該当する図書を探していましたが、新システムでは閉架書庫の請求情報が自動的に書庫のタブレット端末とPCに送られ、スタッフはタブレットを持って探すことが可能になりました。

「その結果、ペーパーレス化が実現しました。図書を見つけるスピードも上がり、利用者をお待たせする時間が短縮できました」(水野氏)

新システムへの切り替えにより、同図書館のサービスは大きく向上しました。利用者からは「未所蔵書や新刊のリクエストが、図書館に行かずにインターネット上からできるのは便利」といった声が寄せられています。

都内の図書館をはじめ全国的に入館者や貸し出し数が減少傾向にある中中野区立図書館は貸し出し数の上限を15冊に増やしたことで、導入直後から3ヵ月間で全体の貸出数が約10%増えました。さらに、利用時間の延長や休館日の減少、企画やイベントの充実などで入館者も増加傾向にあります。

統計分析でユーザーのニーズを把握し、資料や書籍を重点配備

今後は、新システムで導入された新機能や、従来から実施してきた定期イベント、館内の企画展示コーナーなどを総合的に活用しながら、地域の情報拠点として一層の利用促進に努めていく方針です。そのひとつとして検討しているのが、データ分析に基づく施策の実施です。森本氏は「MELILが装備している統計分析機能をより強化して、区内の各図書館でどのような傾向の本が多く借りられているかなどのデータを参照しながら、利用者ニーズの動向を把握し、中野区立図書館の蔵書構築に役立てていきたい」と語ります。

今後の取り組みについて加藤氏は次のように語ります。

「中野区立図書館の登録者は、区の人口の約20%に過ぎません。今後は、図書館が積極的に外に出たり宅配サービスを実施したりすることで、高齢者や小さなお子さまを持つ保護者の方など、当図書館を利用されたことがない方にも活用を呼びかけていきます。MDISには引き続き図書館利用者のサービス向上につながる提案に期待しています」

ヴィアックスは、地域住民に親しまれ、人々が気軽に足を運ぶ図書館づくりを目指し、常に新しいことにチャレンジしていきます。

お問い合わせ

中野区立図書館:
https://www3.city.tokyo-nakano.lg.jp/TOSHO/

株式会社ヴィアックス 図書館事業本部:
http://www.viax-tosyokan.jp/lib/

この記事について:
この記事は、情報誌「MELTOPIA」2015年11月号(No.211)に掲載されたものを転載しました。

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