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技術論文 2009年7月発表グリーンITに対応した統合物流情報システム"Dr.Logis"

要旨

三菱統合物流情報システム"Dr.Logis"は、タブーサーチ法を適用した高速最適化エンジンによって、日々の配送計画を自動立案するシステムである。

今回、この"Dr.Logis"に対して、配送計画の段階で燃料使用量やCO2排出量を計算して比較検討できる機能や、配送実績からそれを算出できる機能を搭載し、コストと環境の両面で導入効果の「見える化」を実現した。

配送計画では、複数デポ、中継デポへの対応の他、配送・集荷の混合配車、高速道路優先指定、モーダルシフトなどを含めて実業務で必要な条件を網羅しており、対応すべき条件を選択することで適正な計画が自動的に立案される。これによって、これまで手作業で実施していた配送計画業務と比べて大幅な効率化とコスト削減を図ると共に、グリーンITを志向したこれらの機能により、燃料使用量、CO2排出量の更なる削減が可能となる。また、実際の配送実績の手入力データをもとに、燃料使用量やCO2排出量を算出する機能を搭載し、実績と計画の比較も可能である。

燃料使用量やCO2排出量の算出にあたっては、車両別の標準燃費に対して積載量や配送ルートなどによる変動を加味した係数を使用しており、これによって配送計画をシミュレーションすることで各種条件の違いによる比較結果を表示する。この表示を地図ソフトと連携させることで、結果や条件の妥当性がユーザに視覚的に判断できるように工夫しており、実業務にあわせた「見える化」によって環境負荷軽減に寄与できるシステムとなっている。

(注1) タブーサーチ法:
組合せの最適解を求める方式の1つ。初期解から徐々に最適解を求める手法で、途中で局所解に留まり最適解にたどりつかない課題を改善した手法。
(注2) デポ:
物流拠点。一般的には流通用の在庫のみを持つ。本稿では在庫を定常的に持つ倉庫を含めてデポと記載する。
(注3) モーダルシフト:
トラックによる幹線貨物輸送を、地球に優しく、大量輸送が可能な海運または鉄道に転換すること。

Dr.Logis システム概念図

"Dr.Logis"は受発注、配送計画、運行監視機能の3つの機能で構成される。今回の開発では、配送計画の作成時に、CO2排出量の削減を目標とする最適計画の立案を可能にした。また、デポの統廃合、モーダルシフトなど、物流形態の大きな変更に対してシミュレーションが行えるように工夫し、その変化を事前に確認できるようにした。

この技術論文について:
この技術論文は、「三菱電機技報」2009年7月号に掲載されました。

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