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技術論文 2010年5月発表定量的プロジェクト管理支援システム"P-Support"の開発と試行

要旨

システム生産活動の品質・生産性の改善を目的としたプロジェクト管理情報システム(PMIS)のプロジェクト管理支援環境として、ISO9001対応の品質マネジメントシステム(QMS)を基に、CMMIレベル3相当の標準プロセス、情報共有環境(PJポータル)やプロジェクト管理支援ツール(PM支援ツール)を強化してきた。

さらに、組織とプロジェクトの品質・生産性の継続的な改善を狙い、プロジェクトの状況をよりタイムリーかつ客観的に把握し、対策をフィードバックできるCMMIレベル4相当の定量的プロジェクト管理の標準プロセスを整備した。従来のプロジェクト管理方法では、プロジェクト状況を組織の管理者層やプロジェクトマネージャー(PM)が把握するために、人手でデータを収集しPM支援ツールを使って分析・評価報告を行なっていた。よりタイムリーにプロジェクト状況を把握するために、プロジェクトのデータ収集や分析の負荷を軽減し、早期に問題点の検出が行えるシステム"P-Support"の開発が不可欠であった。

P-Supportは、PJポータルのプロジェクトの計画・実績データを自動的に取り込み、プロジェクトの品質/コスト/工程/リスクの評価を行う。また、評価の変動(トレンド)とその詳細を一覧表とグラフで表示する。これにより、プロジェクトメンバーの管理負荷をかけずに定量データを蓄積し、管理者やPMがプロジェクト状況の変化をタイムリーにとらえることができる。P-Supportの試行を通じ、プロジェクト管理作業の共通化・均質化によって組織レベルでのプロセス改善とプロジェクト効率化の適用効果を確認した。今後、全社展開を進めるが、より効果的な機能改良や蓄積データを見積り・計画業務の精度向上に利用したいとの要望に対応することで、組織やプロジェクトの品質・生産性の継続的な改善活動の普及・定着を図っていく。


MDISプロジェクト管理情報システム(PMIS)の構成

PMISについて:
システム生産活動を円滑に進めるためのプロジェクト管理/ソフトウェア開発支援環境の総称で、プロジェクト管理/ソフトウェア生産支援環境のほかにも開発プロセスなどの会社規則や、生産・情報インフラ環境が含まれる。
CMMIについて:
米カーネギーメロン大学ソフトウェア工学研究所が公表した、組織の能力成熟度レベルを5段階で評価・改善する能力成熟度モデル。システム開発を行う組織がプロセス改善を行うためのガイドライン。

この技術論文について:
この技術論文は、「三菱電機技報」2010年5月号に掲載されました。

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