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事例

テキストマイニングシステム「DIAMining EX」「VextMiner」導入事例三菱電機株式会社

テキストマイニングの組み合わせにより顧客の声を迅速かつ高精度に分析しコールセンターの対応力強化と製品開発・改良に活用


三菱グラフィックオペレーションターミナル「GOT1000」

三菱iQ Platform対応シーケンサ「MELSEC-Qシリーズ」

シーケンサや配電制御機器等、製造業を中心とする産業分野のリーディングメーカーとして高度化・多様化するニーズに応えている三菱電機株式会社のFA(Factory Automation)システム事業。同事業では、顧客から寄せられる問い合わせを分析し、業務品質とサービスのさらなる向上を図るために、三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(MDIS)のテキストマイニングシステム「DIAMining EX(ダイアマイニング イーエックス)」と、クオリカ株式会社のテキストマイニング「VextMiner(ベクストマイナー)」を導入。大量の情報を迅速かつ高精度に分析し、コールセンターの対応力強化と製品開発・改良に活用しています。


さらなる顧客対応力強化に向けてテキストマイニングの採用を決断

FA機器と情報システムの連携による「工場まるごと最適化」を推進する三菱電機のFAシステム事業。近年はエネルギーの「見える化」を融合した「e&eco-F@ctory」で顧客のTCO(Total Cost of Ownership)削減と企業価値向上を支援しています。

顧客から電話やFAXで寄せられる技術相談に応じるFA機器技術相談センターでは、2006年に顧客の相談内容と回答を管理するデータベースシステムARS(BMC Remedy Action Request System)を導入し、その後もARSと連携するCTI(Computer Telephony Integration)システムや通話録音システムを拡充し、顧客対応力を強化してきました。現在、月間約4万件に及ぶ相談に対し、数十人のオペレーターとスーパーバイザー、技術相談員が対応しています。

顧客対応の結果は、これまでにもARSで見える化していましたが、問い合わせの傾向などについて短時間で把握するまでには至っていませんでした。そこで、テキストマイニングを使って情報を客観的に把握・分析するための仕組みが検討課題になりました。

この点について機器フィールドエンジニアリング部 FA機器技術相談センター センター長の澤田 博章 氏は次のように説明します。

「テキストマイニングの結果をもとにFAQ(Frequently Asked Questions)を作成し、情報サイト『MELFANSweb』に掲載することができれば、Web上で課題が解決できるだけでなく、コールセンターの負荷が軽減でき、より付加価値の高い対応が実現すると考えました」


三菱電機株式会社
機器フィールドエンジニアリング部
部長
(名古屋製作所駐在)
今泉 武男 氏


三菱電機株式会社
機器フィールドエンジニアリング部
FA機器技術相談センター
センター長
(名古屋製作所駐在)
澤田 博章 氏


三菱電機株式会社
機器計画部
FAダイレクトコミュニケーションセンター
センター長
(名古屋製作所駐在)
土井 啓 氏

目的や分析者スキルに応じて選択できる2つのテキストマイニングの組み合わせ

様々なテキストマイニングシステムを検討したなかで、機器フィールドエンジニアリング部では、MDISの「DIAMining EX」とクオリカの「VextMiner」を組み合わせて導入することを決定しました。

機器フィールドエンジニアリング部 部長の今泉 武男 氏は選定のポイントを次のように語ります。

「MDISの提案は、概念検索という技術を用いることで、辞書作成の手間が軽減されるというもので、導入のハードルが低い点が魅力でした。加えて大量のデータから全体傾向を把握することが特長のVextMinerと、カテゴリー別に絞り込みを行い、単語レベルまで詳細に分析ができるDIAMining EXを組み合わせることで、多角的な分析ができる点を評価しました。もちろん、目的や分析者のスキルに応じて一方のみを利用することも可能です。選定の過程で、実データを用いたデモをMDISに行っていただきましたが、分析結果は私どもが把握していた内容に近く、精度の高さを実感できたことが決め手になりました」

MDISによる数度の効果的な活用方法のトレーニングを受けた後、2010年12月からテキストマイニングの利用が開始されました。

「導入当初は同義語のチューニングに注力しました。例えば、シーケンサには、PLC(Programmable Logic Controller)やPC(Programmable Controller)といった複数の呼称があるので、事前に関連付けることで分析精度が高まります。最初は戸惑いましたが、MDISの支援を受けることにより、短期間で辞書機能を強化することができました」(今泉氏)


問い合わせ対応だけでなく“攻め”の営業、製品開発・改良にも活用

機器フィールドエンジニアリング部では、VextMinerを利用して顧客の声から全体傾向を把握し、「新製品」「シーケンサ」などカテゴリー別に抽出したデータをDIAMining EXで詳細に分析しています。また、手動で分類したデータをDIAMining EXでキーワード分析し、その結果の傾向をVextMinerで把握しています。「2つのシステムを組み合わせることで“森を見て、木を探る方法”と、“木や木の葉を見て、森を探る方法”がともに実現できたことは大きな成果です」と今泉氏は語ります。

実際、テキストマイニングを活用したこの取り組みからは、すでに新たな「気づき」も生まれています。

「ある製品においては、お客様から『ソフトのインストールが難しい』という問い合わせが多く寄せられていました。高度な使用法についての問い合わせ対応を中心に考えていた技術部門にとって、このことは想定外でした。早速、技術マニュアルやWeb FAQに反映する改善策を打ち出しています」(澤田氏)

電話等による問い合わせ顧客にコールバックし、直接要望を把握・確認している機器計画部 FAダイレクトコミュニケーションセンターでは、営業活動に活用しています。

同センター長の土井 啓 氏は、「電話で収集した顧客の要望をVextMinerで意見の傾向を大分類したうえで、DIAMining EXで詳細に分析し、営業活動に生かしています。こうした分析結果を企画部門や開発・設計部門にフィードバックして、製品開発・改良に活用する取り組みも進めています」と語ります。


DIAMining EX とVextMiner 併用分析の活用イメージ
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顧客の声からニーズを掘り起こし業務品質とサービスの向上を推進

機器フィールドエンジニアリング部では、テキストマイニングの活用で得られた分析結果をもとに、さらなるサービス向上を推進する計画です。

澤田氏は「より早くWeb FAQに顧客の問題解決の支援を反映し、付加価値の高い電話応答をしていきます。また、テキストマイニングで得た業務のエッセンスをオペレーター研修に活用することで、技術情報の習得期間を短期化することも視野に入れています」と語ります。

FAダイレクトコミュニケーションセンターでは、オペレーターのヒアリング技術向上に活用することを検討しています。

「マニュアルに沿って要望を聞き出す場合でも、網羅的に質問を行うオペレーターと、1つの課題を深く掘り下げるオペレーターがいます。こうした個人差を本人にフィードバックすることで、より的確な顧客とのコミュニケーションが可能となります」(土井氏)

今泉氏は「究極の目標は、問い合わせが不要な製品を提供することです。その実現に向けて、大量に蓄積された顧客の声の中から埋もれている潜在ニーズ、つまりダイヤの原石を発掘していく姿勢を貫いていきます。FA分野でトップを目指すとともに、B to Bビジネスにおけるテキストマイニングの活用でもトップを目指してきます」と強調します。

三菱電機のFAシステム事業は、顧客の声に耳を常に傾けることで、より優れた製品・サービスを提供していきます。

お問い合わせ

三菱電機FAサイト:
http://www.mitsubishielectric.co.jp/fa/

この記事について:
この記事は、情報誌「MELTOPIA」2011年6月号(No.167)に掲載されたものを転載しました。

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