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生産管理・販売管理・原価管理パッケージ MCFrame 導入事例株式会社鷺宮製作所様

分散管理していたホストシステムを柔軟性に優れたパッケージで統合し生産・品質管理の高度化を実現

自動制御機器のリーディングカンパニーとして、時代に先駆けた高品質・高性能の製品を製造・販売する株式会社鷺宮製作所。その事業領域は、冷蔵庫やエアコンなどの冷熱分野をはじめ、輸送分野、医療・半導体分野、試験装置分野など多岐にわたっています。

様々な分野のお客様のニーズにより的確・迅速に応えるために、同社は三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(MDIS)の支援を受け、生産管理・販売管理・原価管理パッケージ「MCFrame(エムシーフレーム)」を導入。業務・管理レベルの統一と情報の「見える化」、さらに、原価計算に要する時間を大幅に短縮するとともに、原価計算の精度向上を実現しました。

多種多様なニーズに迅速に応えるため生産管理と販売管理の統合を決断

「地球環境に優しい製品を提供し、社会に貢献する」「サギノミヤの従業者が、働く喜びと仕事のやりがいを持てる会社にする」を経営基本方針に掲げる株式会社鷺宮製作所。同社は創業75周年を迎える2015年3月期に向け、中期経営計画「Progress75」を策定し、「イノベーション」「体質改善」「グローバル化」「人材育成」の4つの柱を目標に据え、全社一体で計画を推進しています。

空調、冷凍冷蔵、車両、半導体液晶製造など幅広いフィールドで利用される自動制御機器および、各種試験装置を扱う同社では、顧客単位で仕様が異なる個別受注生産が中心となっています。執行役員 営業統括部 部長の松長保氏は「お客様のニーズに合致した高品質の製品を、開発・生産のリードタイムを短縮して供給するためには、生販一体の全体最適化されたシステム基盤の構築が不可欠でした」と当時を振り返ります。

これまで同社の生産と販売を支えてきたシステム基盤は、1970年代に導入したホストシステムです。長年にわたる改修で使いやすいシステムではあったものの、個別最適化が進み、工場や部門間におけるデータ連携に課題が生じていました。生産統括部 狭山情報管理課 課長の吉田久志氏は次のように語ります。

「生産工場の変更や事業部門を移管する場合、工場単位で異なる部品コードや、ストラクチャー型とサマリー型が混在している部品構成表により、コード変換やシステム移行に手間と時間を要していました。また、生産部門と販売部門間でリアルタイムに連携が図れず、情報の共有化、高速化を妨げる要因の1つになっていました」

そこで同社は、会社方針であるグローバル化へ向けて全社一体となった業務改革を断行するため「鷺宮生販一体化システム(SUPS)」プロジェクトを発足し、システム刷新を決断しました。


執行役員
営業統括部
部長
松長 保 氏


営業統括部
情報管理課
課長
持田 修 氏


営業推進部
営業企画課
課長
鈴木 達也 氏


生産統括部
狭山情報管理課
課長
吉田 久志 氏

生産部門と販売部門の要望を集約し優先度・重要度を考慮してカスタマイズ

生販システムを統合するにあたり、鷺宮製作所は機能充実なパッケージの採用を決定。複数のベンダーの製品を検討したうえで、MDISが提案した生産管理・販売管理・原価管理パッケージ「MCFrame」を選定しました。吉田氏は「業務担当者に合わせた画面カスタマイズや入力項目の並べ替え、Excelへの出力など、当社が必要とする機能を網羅していたことがポイントとなりました。また、ソースコードが提供されるため、将来の事業成長に合わせて柔軟にシステムを拡張していけることを評価しました」と説明します。

開発パートナーの選定においては、「MCFrame」のインテグレーションノウハウと実績を評価しました。営業推進部 営業企画課 課長の鈴木達也氏は「MDISは豊富な導入実績に加えて、システム、ハードウェア、サポートを含めワンストップで提供できる安心感がありました」と語ります。

プロジェクトは、「生産」「販売」「原価」「会計」「インフラ」「ホスト」「移行」の7チームに分け、開発を進めていきました。ここでポイントになったのが品目コードの統一です。品目コードの割り振りでは、顧客の要望に応じてコードを細分化したい販売部門と少ないコードでシンプルな生産体制を構築したい生産部門で要望の相違が生じました。こうした意見に対して事務局は、MDISのSEを交え緊密な連携のもと、各チームのリーダーと調整を図りました。

「MDISには中立的な立場から生産部門と販売部門の要望を集約し、優先度や重要度などを考慮して調整いただきました。その結果、生産部門と販売部門の意見集約が図れ、開発がスムーズに進みました」(吉田氏)

インフラに関しては、長期的な安定運用に向けて信頼性を重視しました。高性能のハードウェアを導入するとともに、冗長化を図っています。営業統括部 情報管理課 課長の持田修氏は「MDISのマルチベンダー対応によって最適な機器を導入でき、堅牢なインフラを構築することができました」と評価します。

業務・管理レベルの統一により「見える化」と原価把握の短縮化を実現

新システムの構築により、鷺宮製作所は業務の「見える化」とともに、管理レベルの統一を実現しました。「特にこれまでブラックボックス化していた製造の中間工程が可視化できたことは大きな成果です。そのなかでも緊急対応品や短納期品の進捗が詳細に確認できるようになることは、生産管理の面で大きな意義があります」と吉田氏は強調します。

また、部品コードや構成表が全社で統一化されたことで、複数の工場が共通のルールのもとで生産できるようになりました。その結果、管理業務の標準化や生産コストの最適化が図れました。原価計算のスピードと精度が向上していることも見逃せません。原価計算に要する時間が従来より大幅に短縮されたことで、原価計算のシミュレーションができ、多岐にわたり分析が可能となりました。

運用面では、ホストシステムの統合により、運用工数を大幅に削減できました。さらに、IT統制とともに、財務情報の信頼性確保に貢献しています。

吉田氏は「MDISの開発取りまとめや技術的な支援により、約40年間にわたって使い込んできたホストシステムから新システムに無事移行することができました。今後、各部門が新たな機能を使い込んでいくことで、さらなる効果が創出される見込みです」と語ります。


システム構成イメージ
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中期経営計画の実現に向けさらなる活用と連携強化を推進

鷺宮製作所では今後、生販一体化システムの成熟度を高めていく方針です。「まずは、『Progress75』達成に向けた機能強化を進めていきます。その1つである『グローバル化』に関しては、海外拠点とのシステム連携強化を推進していきます」と松長氏は語ります。

今後のステップとして、蓄積されていく膨大なデータを効率的に活用し、意思決定に役立てる仕組みづくりや、事業継続性のさらなる強化に向けた施策も検討されています。

鷺宮製作所は、これからも制御技術の応用を通じて、「快適環境」「省エネルギー」「省力化」に大きく貢献していきます。

お問い合わせ

株式会社鷺宮製作所:
http://www.saginomiya.co.jp/

この記事について:
この記事は、情報誌「MELTOPIA」2012年3月号(No.174)に掲載されたものを転載しました。

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