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三菱電機生産システムトータルソリューション DIAMxM 導入事例株式会社三社電機製作所様

ERP、PDM、MESの一括導入により「人」「技術」「資本」を有機的に結合し、成長を支える業務基盤を構築

電源機器やパワー半導体の製造を手掛ける株式会社三社電機製作所。創業100周年に向けて生産体制と経営力のさらなる強化を課題としていた同社は、約30年にわたって運用してきた基幹業務システムを、三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(MDIS)の支援を受け、ERPパッケージに刷新。さらにPDMシステムとして「ECMMASTAR」、MESシステムとして「MELNAVI」を導入し、設計から実績収集までをシームレスに連携する垂直統合型のシステムを構築しました。

業務の標準化と効率化を実現した同社は現在、在庫の削減と収益性の向上をめざして生産体制の改革を推進しています。

さらなる飛躍に向けて、基幹システムの全面刷新を決断

1933年に映写機用電源のメーカーとして事業を開始した株式会社三社電機製作所。電源機器技術とパワー半導体技術を融合したパワーエレクトロニクス分野のリーディングカンパニーとして、IT関連や自動車関連等の先進的な産業分野に多くの製品を提供しています。近年は、省エネ・環境関連の分野に参入し、マイクログリッドやメガソーラーに対応する大規模太陽光発電システム用パワーコンディショナをはじめ、学校・公共施設向け、住宅向けの太陽光パワーコンディショナを国内外の事業者に販売しています。

電源機器とパワー半導体の製造を主力事業とする同社では、受注生産を中心とした電源機器向け生産システムと、プロセス生産に基づくパワー半導体向け生産システムの2系統の生産システムを使用していました。電源機器用のシステムは、約30年前にメインフレーム上に構築し、改修を重ねながら現場業務への最適化を図ってきました。一方、パワー半導体用のシステムについては、オープン系環境で独自に構築したもので運用してきました。こうしたなか、既存のハードウェアやシステムの一部が保守サポート切れを迎えたことから、これを機に同社は基幹業務システムの全面刷新を決断しました。

専務取締役の佐藤光氏は「生産システムを統合し、三社電機製作所の将来のあるべき業務を想定した標準業務モデルを構築し、生産管理力と収益管理力をより強固なものにすることが狙いでした」とその理由を語ります。


専務取締役
佐藤 光 氏


情報システム部
部長
橋詰 拓実 氏


経理部 管理課
課長
松田 利之 氏

製造業への導入実績と、プロジェクト推進体制を評価

三社電機製作所は、2007年4月から新システムについて検討を開始。複数ベンダーの提案を検討したうえで、ERPパッケージはSAP ERP、導入パートナーをMDISに決定しました。選定のポイントは、製造業への導入実績が豊富であることと、プロジェクトの推進体制でした。

情報システム部部長の橋詰拓実氏は次のように振り返ります。

「複数のシステムインテグレーターの提案を精査したところ、最も優れていたのがMDISでした。MDISのプロジェクトマネージャーは開発工程の全体像を俯瞰的に捉えたうえで、当初の課題に対し、実現可能な対応策を提示し、さらに、プロジェクトの進め方を具体的に示しました。他社がERPパッケージの機能面を強調するのに対し、MDISはアプローチが的確でした」

要件定義の過程において、品目やBOM情報を管理するPDMシステムとして「ECMMASTAR」、製造部門の実績情報を収集するMESシステムとして「MELNAVI」を導入することを決定。経営層から製造現場までの垂直統合を実現するMDISの「DIAMxM(ダイアマキシマ)」というコンセプトに準じて、BOM管理から生産管理、実績収集まで情報のシームレスな連携を図りました。

プロジェクトの全体を取りまとめた経理部 管理課 課長の松田利之氏は「ERPに加え、PDM、MES構築までのトータルソリューションをMDISに担当してもらったことにより、各々のシステム間で必要な『データ』『情報』の整合・調整等はMDIS 間で実施するなどして、一本化によるメリットがありました。MDISのSEと当社メンバーが緊密なコミュニケーションを図り、プロジェクトを推進していきました。結果として、コミュニケーションが取れていたモジュールが、本番移行後のトラブルも格段に少なかったように思われます」と語ります。

新システムの移行に際しては、各部門から選任されたパワーユーザが、きめ細かいユーザ指導・サポートを継続して実施してくれたことで、社内への定着を図ることができました。

受注から生産までの情報を可視化し、全社で原価管理意識を徹底

今回のシステム刷新により、三社電機製作所は会計から調達、生産(個別生産/プロセス生産)、販売、在庫管理までの業務プロセスを全社で統合する基幹業務システムを構築し、将来のさらなる成長に向けた基盤を確立しました。業務プロセスの標準化によって、生産工程で発生する作業の最適化や帳票類の整備が進み、業務が大幅に効率化されたことに加えて、個人のノウハウやスキルに依存しないプロセスが実現したことで、より柔軟な人材配置が可能となりました。

さらに、PDMやMESによって品目情報やBOMの入力業務および製造実績データの入力業務なども効率化。SAP ERPとシステム間の情報連携が密になったことで、製造系データのリアルタイム化が実現しました。

導入効果について橋詰氏は「情報が全行程で可視化され、製造原価に対する従業員の意識が高まりました。システム刷新後は製造原価が現場で確認できるようになったため、自らが製造している製品が会社にどれだけの利益をもたらすかを製造工程の段階で議論するようになり、現場からは前向きな意見や改善提案が寄せられるようになりました」と語ります。

さらにIT監査機能を備えたSAP ERPによって内部統制の強化を実現。監査法人からは「監査レベルが向上した」といった評価を受けています。

「経営的な側面から見ると、社員の意識が変革できたことが最大の成果です。導入から約3年間で全社的な改革が確実に進みました」(佐藤氏)


システム構成イメージ

ERPを中核とした基幹システムで、より柔軟なデータ活用を推進

三社電機製作所は、今後、SAP ERPを中核とした基幹業務システムを駆使することで、より柔軟なデータ活用を進めていく計画です。目標の1つにあげているのが在庫のさらなる削減です。生産計画をもとにした在庫管理を徹底し、生産計画の変更にも柔軟に対応しながら在庫精度を高め、MESの実績情報を活用し適正在庫を把握していく考えです。もう1つは収益性の向上です。原価精度を高めることで予実の比較が容易となることから、適切な生産戦略や販売戦略を立案しながら収益性の改善を図っていく予定です。

「今回の基幹業務システム刷新により、将来の成長に向けた基盤を整備できました。今後も継続的にシステムの見直しを図っていくので、パートナーとして引き続きMDISに期待しています」(橋詰氏)

三社電機製作所は、パワー半導体技術と電源機器技術の融合によって、日本の産業の未来を切り拓いていきます。

お問い合わせ

株式会社三社電機製作所:
http://www.sansha.co.jp/

この記事について:
この記事は、情報誌「MELTOPIA」2012年8・9月号(No.179)に掲載されたものを転載しました。

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