金融機関における文書管理の動向とシステム事例
3.その他、金融機関でのシステムトピックス
その他の金融機関での文書管理対応動向としては、以下があります。
- 書類受付場所での即時登録用として入力デバイスにFAXを活用した受付書類登録・管理システム。
キャンペーン移動店舗用にモバイルPCと小型スキャナ、FAX通信カードによるFAX-OCR連携を実現しています。 - 紙文書による所轄官庁からの通達書類や規定集を管理するシステム。
イメージデータより文字を自動認識し、全文検索に活用しています。 - スマートフォンやタブレット端末などから撮影・送付された本人確認書類等イメージデータの画像確認・保管を行うシステム。
撮影環境に依存するためファイルサイズが一律でないイメージデータを扱い、画像確認・書類種別の登録等をワークフローで行っています。 - スキャナデバイスコントロールにシンクライアントを使用した文書管理システム。
シンクライアントにスキャナを接続して利用しています。
統合文書情報マネジメントサービスの展開
弊社では、金融機関でのバックオフィス業務の更なる合理化をサポートすべく、統合文書情報マネジメントサービスを開始しました。
システムの構築だけでなく、スキャニング&エントリーサービスや現物書類の倉庫預かりまで、フルラインのサービスを準備しています。
主なサービスメニューは以下の通りです。
コンサルティングサービス
イメージファイリングシステムやワークフローシステムを導入するにあたり、充分な効果を得るためにはあらかじめ現状の帳票構成や業務フロー等を整理しておくことが重要です。システム導入に先立ち、帳票・業務フローの現状調査をサポートいたします。
また、規定に則った記録管理(レコードマネジメント)が実施できているか、残すべき記録が残せているか、などの文書周りにおける記録管理コンサルティングも可能です。
統合文書管理システム構築サービス
紙・マイクロフィルム・磁気テープ等々、書類を扱う業務において、ペーパーレス化するための文書管理システム構築サポートを実施。セキュリティやバックアップなども考慮したシステム構築が可能です。
スキャニングサービス
膨大な量の過去書類のイメージデータ化を受託。人員・場所・ハードウェアなども提供しています。スキャニング場所はお客様敷地内、弊社提供の外部セキュリティエリア内などご要望に合わせての提供が可能です。
システム運用サービス
システム導入後の運用サポートやクラウドサービスでの提供を実施。24時間365日での保守体制、バックアップセンター設備も完備しています。
文書・メディア保管サービス
紙・マイクロフィルム・磁気テープ等を保管する人員・場所を提供しています。
媒体の適性に合わせた室内温度・湿度を調整することで原本の劣化を防止しています。さらに保管中の書類を確認したい場合にも早急に対応でき、原本配送・イメージ化データの送付なども可能です。保管期限が過ぎた書類についてはセキュリティを考慮し、同敷地内での廃棄処理(粉砕・溶解)を実施しています。
セキュアモバイルサービス
タブレット、スマートフォン等のモバイル端末からのイメージ文書閲覧が可能なセキュアネットワークを提供しています。
金融機関では、バックオフィス業務の品質(セキュリティ、保全性含む)向上や合理化、省力化を進め、人員を本来のコア業務へ集中投入し、厳しい競争に生き残る必要があります。
通常業務では当然のことながら、法改正等の影響による突発的・短期的な業務異変にも対応可能な体制を整えておくことは重要です。そのような場合でも迅速に対応できる統合文書情報マネジメントサービスを活用していくことは、金融業界発展のうえで極めて有効であると考えられます。
- 金融機関における文書管理
- 顧客受入書類統合管理システム事例
- その他、金融機関でのシステムトピックス
本ページと同等の内容が 公益社団法人日本文書情報マネジメント協会発行
「月刊IM」2013年8月号掲載(2013年7月25日発行)の「ケーススタディ」に掲載されました。